皆さんこんにちは!
株式会社LDFサポートスタッフです!
今回はレーザー加工の要素について解説しましょう!
どんな機械加工でも画一的に誰でも加工できるということはありません。
もちろんほとんどのテクノロジーはそれを目指していますが、現実はそう簡単ではありません。
そこにコストをかけるなら逐一現場の人間がやったほうが良い場合も多くあります。
ではレーザー加工にはどんな要素が絡みあっているのか、簡単にですが4つに分けてご説明します。
前回はコチラ!第6回~レーザー加工の種類~
2-5レーザー加工の4つの基本要素
レーザー加工をするときには、レーザー光の波長、エネルギ―密度、加工素材の物性、照射時間の4つの要素が関わってきます。
(1)レーザー光の波長
加工素材によってレーザー光の波長の吸収率が相違します。
例えば、CO2レーザーでガラスをマーキングしようとすると、ガラスはCO2レーザーの10.6ミクロンの波長を吸収しますのでマーキングできますが、YAGレーザーでマーキングしようとするとYAGレーザーの1.064ミクロンの波長を吸収せずに透過してしまい、何もマーキングすることができません。
このように素材がレーザー加工できるということは、その素材がレーザー光を吸収できているということなのです。
(2)素材加工点でのレーザー光の単位当たりエネルギー密度
特定の素材が吸収できる波長を有するレーザー光を照射したとき、単位面積当たりのエネルギー密度によって、素材がレーザー光を吸収する度合い、すなわち、加工結果も大きく相違してきます。
単位当たりエネルギー密度を高くするためには、レーザー発振器から出射されたレーザービームを素材に照射する直前に集光レンズを通すことにより絞り込みます。
(3)素材の物性
素材の持つ独自の融点や熱伝導率等の物理的物性によって加工結果に相違します。
(4)レーザー照射時間
素材へのレーザー光の照射時間の長短によって加工結果に影響を与えます。
例えば、レーザーマーキングするときに、長くレーザー光を照射すればするほど深くマーキングすることができます。照射時間が短いとほとんどマーキングできなかったりします。
ただ、物理的に加工できたとしても、その加工品質が加工目的に合うかどうかは別問題になります。
たとえば、CO2レーザー加工機で塩化ビニールシートをカットすると、カットはできますが、塩ビに含有されているダイオキシン等の影響でカット断面周辺が茶色になってしまい使用できる域に達しないことが多くあります。
次回!→やさしいレーザー講座 第8回
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