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やさしいレーザー講座 第33回
アクリル加工の秘訣
アクリル彫刻
- ほとんどのアクリルは、裏面に彫刻すると前面から見たときにルックスルー効果できれいに見えます。
- 彫刻する前にアクリル裏面の保護粘着紙を剥がしてください。アクリルを扱っている間に擦り傷がつくのを防ぐために前面保護粘着紙は剝がさないでそのままにしておきます。アクリルの裏面を彫るので、レーザーにデータを送る前にアートワークを反転またはミラーする必要があります。
- キャスト材を彫刻する場合はマスキングをしない方がきれいに仕上がりますが、深く彫刻したいときにはマスキングをした方がアクリルの表面にスモークが付かないでしょう。
- ハイスピード、低出力でアクリルを彫刻します。アクリルの彫刻には低いパワーで充分で、パワーを高くして彫刻すると熱の影響で彫刻輪郭部分がきれいに仕上がりにくくなります。マスキングをしないで浅めに彫刻することがきれいに仕上げるコツです。
- 色を加えるために片面に塗装が施されたアクリル製品が多数ありますが、これらを彫刻するときにはその塗装面から彫刻するようになっています。加工パラメータは透明アクリルを彫刻する場合と同じ速度にし、レーザーが塗料を完全に通過させるためにパワーを約10%増加させます。
アクリル切断
- アクリルは、レーザー加工ができる最も人気のある切断材料の一つです。色や厚みも様々で、レーザーでカットすると、カット後にエッジの2次研磨が不要で非常に素晴らしいエッジを得ることが得られます。
- アクリル板をカットするときは、金属加工テーブルにベタっと置くのではなく、レーザー光が加工テーブルに反射して材料の裏面をキズつけたり、切断ガスがアクリルと加工テーブルの間に入り込んでアクリルに付着するのを防ぐためにハニカムテーブルの上にアクリルを置いてください。エアアシストはアクリルを切断するときに発火を防ぐので必ずエアをパージするようにしてください。
- アクリルを切断するための加工パラメータを見つけるには事前テストが必要です。端材に小さな形状をカットして適切なスピードとパワー設定を捜してください。
- アクリル切断は、通常、比較的低スピード、かつ高いパワーで行います。この組み合わせにより、レーザービームはアクリル切断面を溶融し、ピカピカしたエッジを生成することができます。ただ、厚いアクリル板を低スピード、80%~100%の高パワーで連続カットすると、レーザー発振器がオーバーする恐れがあります。アクリル板の厚みとレーザー発振器のワット数にもよりますが、10分~20分以上連続してカットしたらレーザー発振器を休ませながら加工作業をした方がいいでしょう(彫刻の場合は100%のハイパワーで連続加工しても特に問題ないようです)
- アクリルは一般的には1回のパスでおこないますが、厚いアクリルは2回のパスを必要とするかもしれません。保護紙を水で霧吹きしてレーザーカットするのも一つの方法です。霧吹きで湿らせる場合には、水溜りができないように注意してください。水溜りにレーザー光があたるとその部分だけ浅く彫れてしまいます。
- 厚いアクリル板(5mm程度以上)をカットする場合には、両面にマスキングテープを施し、その上から両面を霧吹きで湿らせてください。
- アクリル板の厚さの中程でフォーカスを合わせると、アクリル板の表面に焦点を合わせるよりもエッジ品質が向上します。
- 彫刻部に後から色差しをする場合は、アクリル板にマスキングをしてから(保護用マスキングのままでもいいでしょう)彫刻してください。彫刻後、マスキングを剥がす前に彫刻部全体に筆またはスプレーでアクリル系または水性の塗料を塗布してください。塗料が乾く前にマスキングテープを剥がすと彫刻部分に色がついてしまいます。色入れをする場合は必ず押し出し材を使用し、彫刻だけの場合はキャスト材を使用するということは忘れないで下さい。
警告: 切断するときは、レーザーから離れないでください! アクリルは高可燃性の素材です。
次回!→やさしいレーザー講座 第35回
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